9月より最上級生の「グレード8(エイト)」に進級したのですが、「Language(国語)」の授業が大変に興味深くて仕方がないんですよ。
中でも、「Media literacy(メディア・リテラシー)」の講義はバツグン。
企業広告や商品などが、消費者にとって有害か否かを議論する授業なんですけどね。
「情報を評価・識別する能力を養う」ということで、第1回目のテーマは、「某清涼飲料水のCMは有害か否か?」。
ね、思い切ったテーマでしょ?
授業では、メーカー名がモロに出されているんですけど。
さまざまな人種の人々が一緒に歌を歌っているCMを見せられ、生徒たちはそれが有害かどうかを論じ合ったそうです。
ほとんどの子供たちが「無害」と主張する中、「世界中には、まだまだ戦争や人種差別があるのに、さも無いかのようなCMを作るのはおかしい」。
「企業のイメージアップのために、人種差別を利用するのはどうか?」などという厳しい意見も出たようです。
2回目のテーマは、北米で大人気の「ゲーム」につきまして。
そのゲームの内容が凄いんですよ。
画面上で行なわれるのは、何と「殺人」です。
正確に言えば「殺し合い」なのですが、完全に狂っている内容なんですけど。
OLさんでもコックさんでもいいのですが、ごくごくフツーに働いている方々が、その働いている姿のままで「戦場(?)」に向かいます。
映像は昔のゲームにありがちな「人間もどき」ではなく、映画の中に入っていくような「人間そのもの」ですから。
両手には「ピストル」、「マシンガン」のような武器を携えております。
で、こちらに向かって撃ってくる人々を撃ち殺していくというゲームが、長らく人気を博しているそうです。
さすがに撃たれても、血しぶきが上がったりはしないのですが、映像的には本物の人間を撃っているのに変わりありません。
いよいよこんな時代になったのかという、唖然とする時代の到来。
ただひたすら「人殺し」をしていくのがゲームのテーマなのですから、まったく手に負えません。
人を撃てば撃つほど「ポイント」が貯まっていくそうなのですが、勘弁してほしいですよね。
またゲームの中では、度々「武器」がアップで映し出されるのですが、「この武器はカッコいいだろう?」という「刷り込み」がアリアリな感じで恐ろしいんですけど。
このゲームが消費者に有害か否かを議論すると。
皆さん、生徒たちはこぞって「有害」と言うと思うでしょ?
でも、現代っ子たちは違うのですよ。
ほぼクラスの80%くらいの子たちが、「Healthy(無害)」と答えたそうです。
まんまとゲームメーカーの術中にハマっております。
ゲームですから、人を殺しても、すぐに「リセット」出来ちゃう訳ですよ。
ゲーム感覚で「人殺し」を出来るようにしているような。
銃を売ろうとしているメーカーも絡んでいそうですし、戦争などを肯定しようとする「意図」もありそう。
授業では、こうした「洗脳(?)」には簡単に乗らないことを教えているようです。
日本で、こんな授業は出来ますかねぇ?
ま〜ず無理でしょうね。
企業を「実名で」批判することにもなりますからねぇ。
しかし、トロントではやってるんですよ、学校で堂々とね。
娘から「メディア・リテラシー」の授業内容を聞かされて、オンタリオ州やるな、トロントいい根性してんな、と思った次第なんですけど。
どこの国でも「メディア」というものは、さまざまな「意図」を持って作品を提供してくるので、受け手は十分注意が必要だということなのでしょうね。
オンタリオ州の教育は素晴らしいかもしれません。
それでは、また次回の「つぶやき」で。


