ある女の人には癖(くせ)がある。
男にフラれた後は、決まって風邪を引くそうなのです。
で、そんな時つぶやく言葉は「ヨノナカ バカナノヨ(上から読んで下から読んでも同じですよね)」。
というこんな歌なのですが、わたくしめが大学生くらいの頃でしょうか、盛んに聴いていた思い出がありますね。
「世迷い言」の意味は、大したことのない不平や愚痴のこと。
阿久さんの詩も素晴らしいのですが、中島さんの曲も憶え易くてついつい口ずさんでおりました。
「無くて七癖」なんて申しますが、人間は十人十色、人の数だけ癖もあるかと思われまして、一生続く癖もあれば、途中でなくなっちゃうなんてぇのもございます。
わたくしが高校生の頃でしたが、明るく、さわやか、教師が放つダジャレなんかで教室中が盛り上がる「校風」にはどうにも馴染めず、毎日毎日鬱屈(うっくつ)とした日々を過ごしておりました。
「どうしてこんな学校を選んじゃったんだろう?」、こんなことばかりを考えておりますと、ある日、右手の親指に出来た「ささくれ」を引っ張ってしまったのですよ。
当然、小さな傷が出来ます。
と、傷が治りかけてはまた引っ張る。
すると、また傷が出来ちゃうという「負のサイクル」に陥(おちい)ってしまいまして、ツメの付け根は真っ赤になるほど。
この行為は、信じ難いことですが、丸々3年間続いたのでございます。
振り返って見るにこの癖は、学校が嫌だという気持ちから発生したものだと思われますが、軽い「自傷行為」だったとも言えるのかも。
ですから、高校を卒業すると同時に「ささくれ」を引っ張ってしまうという行為は、あっさりとなくなってしまったのです。
50歳を目前にした今では、癖らしい癖はなくなったと思うのですが、メガネのフレームを右手の親指と人差し指で「チッ」と上に持ち上げるのはよくやってますねぇ。
別に気取ってやっている訳ではなく、古いメガネを使用しているため、下にずり落ちてくるのを持ち上げていたのがいつの日か癖になっていたと。
面白いのは、自宅内でメガネを掛けていないにもかかわらず、目の横に手を持って行ってしまうことがあるんですよ。
それも結構頻繁にね。
「パパ、メガネないけど?」、とか娘から突っ込まれてますもん。
トロントの地下鉄内やフードコートなどで観察(?)しておりますと、ガイジン勢で多いのは、何と申しましても「貧乏揺すり」。
これは多いですよ。
主に男性なのですが、体がそれなりに大きいというのもあってか、豪快に揺すっております。
また、靴もデカいでしょ?
だ〜から、目立つんですよ、地下鉄の車内なんかでもね。
しかも大きく足を広げて、両足で「貧乏揺すり」をしている男性もいて、何だか「M.C.ハマー」みたいな動きになっちゃっててとってもコミカル。
あとは、ちょっぴり地味な癖なんですけど、男女を通じて大変多いのは「ツメ噛み」なんですよね。
若い学生さんだけじゃないんですよ、スーツを着たサラリーマンなんかが噛んでいる姿をよく見掛けます。
ヒドい人なんかは、右手はツメがそれなりに伸びているのに、左手のツメはみんな食い込むくらいに短くなっちゃってる。
要は、全部のツメを噛んじゃってるんですけど、「ツメ噛み」は本当に多いですよね。
日本なんかだと、一時期「貧乏揺すり」なんかは、女性が好きではない男性の癖として、「an・an(アンアン)」などの女性誌なんかでもしばしば取り上げられていたような。
「ツメ噛み」に至っては、女性からお子ちゃま扱いされてしまうでしょうし、「モテ男子」を目指す男たちにとりましては嫌悪するべき癖かと。
「女性から嫌われる」というのがネックになって、男性たちが変わっていったというのは、大いにあり得ますよね。
電車内での「貧乏揺すり」って一時期よりも随分見なくなりましたもんね。
「ツメ噛み」もしかり。
昨今では、「スマホ」を操るのに忙しくて、そんなことをやっている暇はないかも。
というよりも、常にケータイをいじってしまうのが最大の癖なのかもしれませんね、日本人のね。
トロントの地下鉄内では、日本よりは電話を操作している人の数は少ないです。
まだまだ本を読んでいる人も多いですし、当然ですがボーッとしている人(わたくしはこれです)、それほど多くはありませんが寝ている人、ポテトチップスなどの「スナック菓子」をボリボリ、バリバリ食べている人(これもそれなりにいらっしゃいますね)。
そんな人たちばかりです。
みんながみんな下を向いてケータイをいじっているという風景は、トロントの地下鉄内ではありません。
そんなところにも画一的ではない感じが出ているようでもあり、好き勝手なことをやってる「国民性」が表われているようです。
わたくしの「ささくれ」を引っ張って傷を作ってしまうという癖ですが、なんと不運なことに、我が娘に受け継がれて(?)しまっております。
学校などでイライラした時などに、つい傷つけちゃうらしいんですよね。
今は小さな傷なので、それほど心配してはいないのですが、十分見守っていこうと思っております。
傷の大きさが、すなわち娘のストレスの大きさだと認識しておりますので。
「貧乏揺すり」と「ツメ噛み」。
「貧乏揺すり」は、イライラしているという自己表現。
「ツメ噛み」は、恥ずかしさとか構ってほしい状態を紛らわせているのでしょうか?
いずれの癖も何らかの「主張」のようには見えますので、やはりガイジン勢は外部にアピールする傾向があるのでしょうか。
トロントにお越しの際には、地下鉄の中などで人間観察をしてみるのも面白いかもしれません。
日本ではついぞ見掛けたことのないハチャメチャな方々も結構いらっしゃいますので。
皆さまには、何か個性的な癖などはおありでしょうか?
「無くて七癖」
それでは、また次回の「つぶやき」で。


