「サンダーストーム」とか縁起でもないことをニュース・ショーで予告されてはいたものの、雨足はそれほどでもなく弱い雨がダラダラと降るような天気。
夕方の外出時には、思いのほか早く雨が上がってくれましたので、およそ1時間の打ち合わせを終え、地下鉄の駅に向かう頃には、カサが邪魔に感じられるほどでした。
妻、娘との夕食を済ませ、シャワーを浴びてソファーでくつろいでおります。
我が自宅はコンドミニアムの高層階。
上から大きな公園を見下ろすような景色に目をやり、雨に洗われた木々を眺めつつ、家々のチラつく灯りなどに見とれておりました。
平和なのです。
殊の外(ほか)静かであります。
トロントの自宅にて、雨あがりの夜空に目を向けながら思ったこと。
「もう日本は7月15日になったんだな」
もしかすると、日本の歴史に悪い意味で刻まれるかもしれない日付に。
コンドミニアムの同じ階に、中東から移住してきたご家族がいらっしゃるのですが、先日の「ラマダーン(断食月)」明け。
ホームパーティーをしていたみたいなんですけど、ベランダでバーベキューでもやったんだか、オーブンで何かを大量に焼いたのか、エレベーターホールにつながる玄関ドアを全開にしてるんですよ。
どうして玄関を開けてパーティーをやっているのかと思えば、室内に設置されている「火災報知器」のせい。
煙が充満したり、室温が上がり過ぎればブザーが鳴ってしまうのです。
それを回避するべくドアを開けていたのですが、度々「ピ、ピ、ピ、ピ!」と鳴ってしまい、大騒ぎをしているので我が家族は大笑い。
「ま〜た、鳴ってるね」とか言いながらニヤニヤしております。
窓からは、肉を焼いているようなニオイもしてくるし、「ラマダーン」明けで相当盛り上がってんな、といったことろでした。
ミドル・スクールに通う娘のクラスには、中東といわず、世界各国の生徒が在籍しております。
グレード7(12歳)の「language(国語ですね)」の授業なんですけど、今年度の最大のプロジェクトは、何と「スピーチ」。
自分の趣味でも好いのですが、生き方、信条などを論文にして、クラス全員の前で発表すること。
そのスピーチは生徒たちの投票により、これはという内容のものが、最終的には、グレード6、グレード8。
要するに全校生徒たちの前で披露されるのであります。
我が娘のスピーチのタイトルは「Never giving up!」。
人生は絶対にあきらめてはいけない。
どんなに追い詰められても、希望を捨ててはいけない、逃げてはいけないという内容でした。
プレッシャーで押し潰されそうになるような出来事。
そんな人生の壁が現れても逃げずに闘い、乗り越えた時に初めて、人間は成長出来るのではないだろうか?
「大丈夫!キミならできる!」とか、松岡修造さんみたいなノリなんですけど、企業の講演会みたいなスピーチでしたね。
自宅では、それこそオーバーアクションで大声で練習していましたっけ。
娘からは、クラスの子たちがどんなテーマでスピーチを行なったかを教えてもらったのですが、最も興味深かったのは、イランから移住してきた男の子のスピーチです。
内容は、「イランの核開発の制限について」。
話の展開は、イランは核開発を制限すると言っているのに、アメリカは最後まで信用しなかった。
アメリカはいちいちイランに文句を言ってくる。
アメリカは何様なのでしょうか?、フザけないでほしいですという結論だったそうです。
スピーチが終わるや、教室内は大拍手。
今年13歳になる子供たちです。
中学校の授業で、「アメリカ、フザけるな!」というスピーチ。
日本の学校では、こんな発表はまずあり得ないでしょうし、許されもしないでしょう。
例えば、アメリカは軍事費を削っている。
その削った分を日本に補わせるべく、自衛隊を下請けのように使おうとしています。
「私は、アメリカが許せません!」、とか授業で発表するなど絶対に無理ですよねぇ?
教師たちだって、対処が出来なさそうですし、生徒の側でも好成績が出るような差し障りのないテーマしか選ばないでしょうしね。
これが、「多民族国家」と「単一民族国家」との違いなんですね。
「価値観」が多用なのですよ。
国内に、いろいろな意見があって好いのです。
どんな意見を言おうが、とりあえずは聞いてもらえるんですね。
少なくとも「門前払い」とかはない。
「右」とか「左」とかそんな2極対立もありません。
「右」、「左」だけではなく、「上」にも「下」にも「斜め」にも思想がありそうですしね。
わたくしが中学校1年生の頃ですから、かれこれ35年近く前。
同じクラスに、今思い起こせば、お笑い芸人のいとうあさこさん似の女の子がおりました。
世はアイドル全盛時代。
トシちゃん(田原俊彦さん)、マッチ(近藤真彦さん)、聖子ちゃん(松田聖子さん)。
「顔はやばいよ、ボディやんな、ボディを」のセリフでお馴染みの三原順子(現在は、じゅん子)さんなんかも、大人気でしたね。
そんな中、いとうあさこさん似の女の子はといいますと、口を開けば、「キヨシロー様、カッコいいー!」ばかり。
「キヨシロー様」?
それに引き替えわたくしめは、吉田拓郎さん、武田鉄矢さんの海援隊とか、八神(やがみ)純子さん、渡辺真知子さんとか。
割りとフォーク&ニューミュージック路線と申しましょうか、中学1年生という年齢よりは少し上の趣味だったのかもしれません。
そんな状況下で、「キヨシロー様!」ですから、目立ったのなんのって。
忌野清志郎(いまわのきよしろう)さん率いるRCサクセションの存在こそ知ってはおりましたが、中学1年当時の自分とは関わりのない音楽のようでした。
時は流れて、坂本龍一さんとの「い・け・な・い・ルージュマジック」の頃からでしょうか、清志郎さんのとてつもない才能を意識し始めたのはね。
この方は、おそらく日本を代表するロック・スターにして、唯一無二の存在なのではなかろうか?
で、初期の頃の「僕の好きな先生」という曲まで遡(さかのぼ)って聴いてみたりして、徐々にお近づきになったんですけど。
思えば、清志郎さんの曲とは、細野晴臣(ほそのはるおみ)さん経由で到達することもあり、細野晴臣さん、忌野清志郎さん、坂本冬美さんで結成したユニット「HIS(ヒズ)」の「日本の人」というアルバムを購入。
ザ・タイマーズとしての活動では、「デイ・ドリーム・ビリーバー」が某コンビニ様のラジオCM曲として未だに使用されておりますので、ご存知の方も多いことでしょう。
清志郎さんと言えば、そのド派手なコスチュームとメイクも特徴的ですが、30年近く前から、定期的に「反戦」、「反原発」の曲を歌っております。
時には発売中止になるなど、それなりの騒ぎにもなっちゃったりして。
「ラヴ・ミー・テンダー」と「サマータイム・ブルース」なんかが、よく取り沙汰されますけど、核なんかいらないとか、原発についての内容です。
別に「反戦」、「反原発」ソングなどを歌わなくとも、すでに確固たる地位を築いておりましたし、何も電力会社を敵に回すようなことなどねぇ、わざわざねぇという向きもあったとは思います。
が、しかし、徹底的に闘っていたのはなぜでしょう。
清志郎さんには、果たして日本の未来がどのように見えていたのでしょうか?
ここからは、あくまでわたくしの憶測。
本当に推測ですので、話半分といったお気持ちでお聞き下さい。
想うに、清志郎さんは、現実を直視していたのではないか?
見て見ぬフリをしない。
疑問に思ったことは、きちんと口にすること。
「未来を想うってことは、現実や現状から目を逸(そ)らさないってことだぜ、ベイベー」
どう考えてもおかしいと思う事にはNOと言おう。
現在、清志郎さんがご存命であれば、一体どんな行動に出ていたのでしょうか?
娘のクラスのイラン人の男の子もそうですが、「アメリカはおかしい」と疑問に思っていることを、スピーチで堂々と述べた訳です。
便利さ、治安を含め、日本に勝る国は、世界にはほとんどないでしょう。
数少ない日本の弱点は、やはり「単一民族国家」であるということ。
「単一民族国家」にも多々利点はあるのですよ。
思想がまとめ易いので、国家戦略などで一丸となって経済成長を目指す!なんてのとか、ほぼ日本語だけのコミュニケーションですから、意思の疎通も容易でトラブルも少ない。
なので、治安を維持するのもたやすいはずです。
が、しか〜し、「まとめ易い」のを政府に悪用されれば、一気にあらぬ方向へと持って行かれる可能性もある。
トロントの良いところは、何と申しましても、「人種のるつぼ」であるということ。
世界中の人々が集(つど)っている「多民族国家」に属しているということに尽きるかと思われます。
「右」が正しいとか、「左」が正しいとかではなく、さまざまな意見を言える世の中が理想ですよね。
今週のブログ・タイトル「雨あがりの夜空に」は、ご存知の方も多いかと存じますが、RCサクセションの名曲であります。
日本の全国各地で「デモ」が行なわれている。
いつから日本はこんな国になってしまったのだろう?
国会を包囲しているとか。
わたくしが敬愛しております上々颱風(シャンシャンタイフーン)というバンドの曲に、「平和が戦車でやって来る」というのがあります。
日本がこのような国にならないことを切に願っている次第です。
「雨あがりの夜空に」、今後日本はどうなって行くのだろうか?と思いを馳せたトロントの自宅にて。
今週は若干政治的な内容でしたので、「にほんブログ村」様に怒られちゃうかしら?、トロントにお住まいの日本人の方々も、決して他人事(ひとごと)ではありません、たまには政治のことも話した方がいいかもね、好きですトロント!



7/15が近づくと同じ日本人として、何か思うところがありますよね。
「違う価値観があって当たり前」素晴らしい教育制度だと思います、トロント。
昔から「はみだしっ子」だった私も、できれば子供の頃から住みたかったな〜。と思います。
私も表立って、「戦争は反対だが、自衛隊は非常時のレスキュー隊や米国の下請けではない、堂々と国防隊にすべき!!自国を守れず言いなりになっている組織形態では、自国の緊急事態を守れるのか!?」とプライベートでは堂々と言っていますが、大半の人には白い目を向けられますね。
(戦時中生まれの祖父母から、悲惨な戦争体験や、祖国の犠牲になった英霊達のお話をよく聞いていた影響も多々あると思いますが。)
戦後〜GHQの統制〜日教組による教育現場支配。
正しい自国の歴史を”自力で”学ばないと分からない日本の教育現場にひどく憤りを覚えます。
マスメディアの極端な偏向報道しかり。
言いたいことがリアルで言えない、白い目で見られる。
…ある意味インターネットでの有志を募ったデモや、こうした活動は自然現象だと思います。
忌野清志郎さんはますます反社会的と取られそうなメッセージを歌を通じて発信しておりますが(キヨシロック!)私個人としては、拍手喝采を送りたいところであります。
バンド活動をしていた身としては、ここ最近のアーティスト(と、ひとくくりにしてはいけませんね。)の傾向として、リスナーからの共感を得るために感情移入しやすい「恋愛」「挫折」「日常」等のテーマの曲を多々発表しておりますね。
これは音楽業界が衰退している為に致し方ないと思います。
逆にカウンターカルチャーとして、ニコニコ動画等でボーカロイドを用いた「毒のある」曲を発表し続けている方々も多数おります。
言いたいことも言えないこんな世の中じゃ〜と口ずさみながら、結構政治的な内容に首をつっこんでいますので、若干ビクビクしながら床に就きます。
田中様もよい一日をお過ごしくださいね。
この度は、コメントを頂戴しまして誠に有難うございました。
今回は、内容が内容だっただけに、コメントも非常にしづらいと思われ、大変お手数をお掛け致しました。
正直、扱いに困る回だったのではないでしょうか。
忌野清志郎さんの曲は、集中して聴いたことはないのですが、その人間性と申しましょうか、インタビューなどで垣間見られる人柄に魅かれ、主に書籍で接触しているような感じでした。
かといって、清志郎さんの方法論がベストかいえば、それは捉える側の「価値観」に委ねられている訳ですから、人それぞれで好いのですね。
賛成の人もいれば、反対の人もいる。
何事も、それが正常な状態だと思うのです。
昨今の報道、考え方などを見聞しておりますと、戦争に賛成すれば「右翼」、反対すれば「左翼」という単純な括りになってしまうことに、おぼろげながらの不安を感じてしまいます。
間はないの?
世の中の思想は、「右」か「左」しかなかったのだろうか?
「言論統制」とまでは申しませんが、どちらかの意見を封殺するような動きはご容赦頂ければと思います。
娘のクラスだけではありませんで、トロントの教室のメンバーは、それこそ「国連」並みなのですよ。
それが当たり前です。
母国語はその国の数だけ存在しますし、文化もしかり。
「英語」という共通語を媒介にして、日々、「価値観」を歩み寄らせているのですね。
毎日が「国連総会」。
そりゃあ「グローバル」になりますよね。
「ディベート」にだって強くなるし。
今週は、「反戦」、「反米」、「反原発」などがテーマなのではなく、いろいろな意見を言える世の中になってほしい、ということなのです。
みんな違っていいんじゃないの?
強制は好くないんじゃないかなぁと思ったまでです。
CowCow様、意を決した(?)コメント、有難うございました。
深く、深く感謝しております。
今後とも、「好きですトロント!」をどうぞよろしくお願い致します。
田中フラッフィー