と申しましても、飛行機のアクシデントではなくわたくしの体に。
羽田空港にて、あと30分程度で機内に入れるな、でも、その前にトイレで用でも足してくるかと出発ゲート近くのトイレに行き、戻って来るや突然の「不整脈」。
「不整脈」とは心臓が異常に早く拍動したり、逆に遅くなり過ぎたり、はたまた早くなったり遅くなったりと、命にかかわるケースもあったりして結構ナーバスな症状であります。
わたくしの不整脈が発生致しましたのは、20代中盤くらいですから、もうお付き合いは25年以上なりますね。
タイプとしましては、「発作性上室性頻拍(ほっさせいじょうしつせいひんぱく)」と申しまして、脈の早さは1分間に170〜180回(正常の脈拍は60〜90回くらいと言われております)。
脈は規則的で、異常に早くなるだけ。
胸が苦しくなったり、呼吸困難、意識が朦朧(もうろう)とするなどの症状はありません。
ただひたすらに脈が早い。
ですから、トロント行きの飛行機に乗り込むべくベンチに座られている周囲のお客様たちには、今まさに、わたくしの心臓に不整脈の発作が起こっていることなど、まったく気づかれない訳ですね。
この発作の原因でございますが、わたくしの心臓には「余計な」電気回路があるそうなのです。
心臓は電気によって拍動しているのですが、通常のコースとは別の「近道」と申しましょうか、いったんその近道を経由してしまいますと、短時間でドキドキが起こってしまうことになりまして、短い時で数分、長い時では1時間くらい発作が収まらない。
あまりの脈の早さに咳き込んじゃったりすることもあるんですけど、この発作が原因で救急車のお世話になったこともございます。
で、およそ2年ぶりくらいにお出ましになられた「本格的な」不整脈くん。
フライトまで30分くらいしかありませんし、それまでに収まらないとマズいやねということで、お医者さまから渡されていた「安定剤」を1錠、急遽服用してみました。
絶対的に治療が必要だったり、手術が必要な不整脈であれば、安定剤如きでは症状は止まらない。
「抗不整脈薬」という割りかし副作用の多いお薬でないとダメみたいですね。
わたくしの場合は、自律神経の異常で起こってしまうタイプみたいなのですが、この安定剤を服用しますと、徐々に徐々に脈が落ち着いて参ります。
この時も15分経過くらいから、何となく脈が遅くなり始め、飛行機に乗り込む頃には、1分間に100回を切るような感じに。
久々の不整脈で本当に焦りましたね。
よりによってこのタイミングかぁ〜と思いましたもの。
完治させるには、「カテーテル・アブレーション」という手術しかないそうなのですよ。
余計な電気回路をやっぱり電気で焼き切るらしいんですけど。
成功率はかなり高いらしいので、手術直前まで行ったことがあるものの、生活に支障をきたすほど頻発する訳でもないので放置。
以来、長らくのお友だちになっているということです。
まあまあ発作も収まりひと安心。
こんなハプニングから始まった旅ではございますが、わたくしの右手には、いつもと違い、似つかわしくもない大きな「ぬいぐるみ」の入った手提げ袋が握られていたのであります。
「さまぁ〜ず」の大竹さんに言わせると、「ぬいぐるみ」がないと生きていけない人のことを「ぬいぐる症」と呼ぶのだそうです(「心配性」というオリジナル「曲」の中で説明されております)。
「曲」というのも、以前、さまぁ〜ずさんはバンド活動をしておりまして、「マイナスターズ」という大変魅力的なバンド名で活動していたのですよ。
ほぼ全曲の作詞を大竹さんがなさったということからもお解りのように、その内容はシュールでもあり、完全に人をバカにしたものばかり。
ボーカルも大竹さんなのですが、ギター、キーボード、コーラスと担当がありまして、このバンドにはなぜか「突っ込み」というポジションがございます。
そうです。
相方の三村さんが曲の途中と言わず、間奏と言わず、歌う大竹さんに向かって突っ込みまくっているのであります。
CDはもちろん、DVDまで購入してしまったわたくしは、やはり「異端」という部類に所属してしまうのでしょうか。
その「ぬいぐる症」でございますが、我が家の2人の女性陣。
凶暴な妻とめんこい娘は、ぬいぐるみをこよなく愛する生粋(きっすい)の「ぬいぐる症」。
東京ディズニーなんちゃらなどに行っても、毎度毎度買って帰っておりましたので、我が家はぬいぐるみだらけでございます。
トロントの自宅の娘のベッド。
その枕元は、数十体のぬいぐるみで飾られておりまして、寝相の悪い我が娘は、度々その中に顔などを突っ込んで眠っております。
「くまのプーさん」のろばのイーヨーが顔の上に乗っかっていたり、ラビットの両耳をがっちりと掴んでいたりして。
そんな娘にプレゼントを買って帰ろう。
羽田空港国際線ビルにて、そんな思いに駆られたわたくしは、ここ半年ばかり目をつけておりました某ショップに急行し、店長さんと思しきちょっぴり長澤まさみさん似の女性と雑談。
先日のフライトの際には、その店の中央部分に大量に置かれておりましたぬいぐるみ。
あれだけ陳列されているということは、目下相当な人気なのだな。
オトナのわたくしが見ても、十分にかわいいと思いますし、トボけた顔も非常にナイスです。
「インスタグラム」などでは、会議室ですとか、オフィスに置かれている写真がアップされているのですが、これがあーた何とも面白いのですよ。
やる気のない表情とオフィスのアグレッシブな雰囲気との、絶妙のアンバランス(?)。
これがいいんだな。
娘に買ってやるというのが表向きの理由だったのですが、実はわたくしが自宅に置いてみたかった、というのが本音なのかも。
それほどまでに愛くるしいぬいぐるみなのですが、お店に入るや様子が違います。
あれ、中央にあったはずの商品群はいずこへ?
見れば、壁沿いの棚に移動していたのですが、何だが量が少なくなってない?
慌てたわたくし、思わず長澤まさみさん似の店長さんに質問してみたのです。
「あのぉ〜、お店の真ん中にあった『レピ丸(まる)』は、どうしてこんなに少なくなってしまったんですか?」
「レピ丸」
皆さま、この名前を聞いてピンと来た方々は、かなりのオシャレさんかもしれません。
ちょっと背伸びをしたい女の子のティーンズブランド「レピピアルマリオ」のキャラクターを務めております「クマ」なんですけど、「レピ丸」という名称でございます。
この「レピ丸」は2013年より、「レピピアルマリオ」のキャラクターとして活躍し始めたのですが、ここ羽田空港国際線ビルのショップでは、期待された割りには売り上げがもうひとつとのこと。
期待外れなの?
ウソ?、こんなに魅力的なクマのぬいぐるみが壁際に追いやられるなんて。
で、娘を驚かせてやろうと、身長40cmのLサイズ。
お値段3000円なり、やや大きめのぬいぐるみを購入。
紙製の手提げ袋に入れて頂き、いざ手荷物検査場へ。
想像していたよりも遥かに巨大なレピ丸です。
キャリーバッグからパソコンなんぞを取り出し、目薬を別のトレイに入れるはごくごくいつもの行動。
X線検査をしてもらうべく、やや細身のベルトコンベアに次々に載せていくのですが、問題はレピ丸です。
手提げ袋のサイズは、横に寝かせて検査機の入り口の大きさとちょうどおんなじくらい。
大丈夫かなぁ?、無事に通るかしら?、とか緊張感が走ります。
場所は、ややシリアス、あんまり笑いの起こらない空港の手荷物検査場。
ベルトコンベアに乗ったレピ丸。
さぁ、どぉ〜だぁ〜?、と思った直後に、入り口で見事に引っ掛かる。
若い女性検査官の方が、レピ丸に歩み寄ります。
手提げ袋をややツブし気味にして、X線検査機に入れたのはいいのですが、今度は検査機から出て来ない。
やはり大き過ぎるのか、出口付近でもモロに突っ掛かっております。
今度は別の女性検査官。
袋を出そうと、やや強引に引っ張ったものですから、レピ丸の目の辺りまでが袋から飛び出してしまいました。
透明のビニールで包まれたクマのぬいぐるみの登場。
慌てる女性検査官。
レピ丸の表情がとてつもなくトボけているものですから、緊張感のある場にそぐわないのも手伝って、女性検査官たちが大笑い。
ぬいぐるみが行ったり来たりしている様子を見て、わたくしの後ろのお客さんも笑っております。
何だかいつもの検査会場ではないような、この和んだ雰囲気は何なの?
レピ丸よ、君は「癒し系」という名の通り、羽田空港国際線ビルの人たちを大いにユルめることに成功したよ。
当日は、6月末のフライトだったんですけど、羽田発トロント行きの平日便。
平日なのに、何でこんなに混んでんのよ?といった感じで満席です。
ホントにほぼ全席が埋まっておりまして、こんなにギューギューのトロント便は久々だなという感じ。
で、レピ丸という通常に比べれば「余計な(?)」荷物を頭上のラックに押し込め、冷房がガンガンに効いているので毛布をヒザに、シートベルトを早々と着用です。
眼精疲労持ちということもあり、最近は機内で映画は観なくなりました。
大抵は、目前の小さなモニターで「MAP」を見ております。
「自動モード」にしておきますと、日本からトロントまでの飛行機のコースを画像にて教えてくれるのですが、東京の現在時刻、トロントの現在時刻、トロントまでの飛行時間、到着時間なんぞも遂次表示してくれるので大変助かります。
エアカナダ様の羽田・トロント直行便なんですけど、まず羽田空港を離陸しますと、機体は太平洋に出て、東北方面に向かいます。
北へ北へ、北海道の東辺りに差し掛かりますと、右折(地図上では右ですね)ってことは、東に航路を変えて一路トロントまで。
ここ数回のことでもないのですが、羽田空港を離陸後、1時間半から2時間を過ぎる頃。
そんな頃から、4時間経過くらいまでなんですけど。
日付変更線くらいまで、飛行機が妙に揺れるんですよね。
場所で言いますと(場所と言っても、完全に海の上なんですけどね)、北海道の右横の日本海溝と太平洋プレートがぶつかっている辺りからなんですけど。
どうにもこの辺は「気流」が悪いみたいで、非常に揺れることが多ございまして、「シートベルト着用サイン」はもちろん、パイロットの方からの警告も頻繁になされます。
前回などは、前を飛んでいる飛行機から、気流の悪い箇所があるので注意するようにとの連絡がありました、とのアナウンス。
これから約1時間ほど(?)揺れる予定ですので、お飲物及び、ご夕食のサービスは控えさせて頂きます、と来た。
この時はですねぇ、本当に結構揺れたんですけど、見事に1時間で揺れは収まったのです。
予定通りね。
揺れたなぁ、ひじ掛けにつかまって、目をつぶってましたもん。
周囲を見回しても、みんな目を閉じている。
もう自分ではどうすることも出来ませんしね。
その時は、飛行機の最後尾近くの座席だったのですが、そもそも飛行機は後部座席の方がより大きく揺れるようになっているみたいです。
コックピットをはじめ、重量の重い物が前方に集中しているとのことで、航空機は前の方が揺れないように出来ているとのこと。
「乱気流」で、ベルトをしていなかった人が、天井に頭をぶつけて負傷とかいうニュースもたまにありますが、乱気流では「基本的に」飛行機は墜落しないようです。
「基本的に」と書いたのは、墜落したケースも過去にはあるということですね。
突発的なケースがそれに当たるようですが、お聞きになったことがあるかもしれませんが、積乱雲(上昇気流によって垂直方向に発達した、巨大な山のような雲)により真上から地上に吹きつけられる下降気流であります「ダウンバースト(マイクロバースト)」。
大気中の垂直方向または水平方向の異なる2点で、風向や風速が劇的に異なる「ウインドシア」。
飛行機が離陸する際に、その後方で巻き起こってしまう「後方乱気流」なんかも要注意なのだそうです。
何も天候が悪いから乱気流が発生するという訳でもなく、晴天時に起こる場合もあるようで、パイロットも目視などでは容易に見抜けないようですね。
ですから、「シートベルト着用サイン」が点灯していない時でも、乱気流に遭うことがある訳で、着席中は常にベルトをお締め下さいと言われるのは、そのためだったのです。
乱気流の大きさもさまざまで、飛行機1機分くらいの小型のものから、5倍かそれ以上といった巨大なものまであるとのこと。
先日体験した1時間の乱気流なんですけど、よっぽど広範囲だったんだなぁと、今さらながらに思います。
もう嫌になるくらい長く揺れてましたもん。
なので、ずーっと夕食が出せないの。
もうあまりに時間が押しちゃってるので、まだ多少揺れが残っているのに、最後は食事を配ってましたね。
でもって、乱気流に出遭うと、飛行機が減速しているように感じるんですけど、エンジン音が変化するのが判ります。
わたくしの錯覚かもしれませんが、減速して機体にかかる負荷を減らしているんですかねぇ。
が、しか〜し、乱気流に多く出くわしたフライトの時に限って、トロントに到着する時間が早いのですよ。
予定到着時刻よりも、10分以上早く着いたこともあったし。
羽田をやや遅れて出発したのにね。
ですから、乱気流の中では、やや減速して飛行しているので、その遅れを取り戻すべく、抜けた時には通常よりも速度を上げているのでしょうか?
乱気流に翻弄されまいと、必死に飛行している「ボーイング777(トリプルセブン)」。
揺れに揺れている最中も、心の中では、「ボーイング、頑張れ!、ボーイング、頑張れ!」と必死に声援を送っている、わたくしなのであります。
翼なんかも結構揺れてますもんね。
安定飛行をしていてもそれなりに揺れている。
逆にしなやかに揺れないと、折れてしまう訳ですから、そもそも揺れるように出来ているので、大いに揺れて好いそうです。
でも、揺れているのを見ていると不安になってしまうのが人間の心理ですから。
フライトあれこれ。
「不整脈」に始まり「レピ丸」を経由、「乱気流」を通過し、何とか着地出来ましたでしょうか?
羽田空港のショップにて、「レピ丸」の売り上げがもうひと頑張りだという情報を得てはおりますが、「レピ丸」よ、キミなら出来る!
トロントの自宅では、ソファーの「守り神(?)」になった身長40cmの「レピ丸」。
田中家は、キミのぼや〜っとした顔が大好きなのだよ。
これからも応援していくので、ゆるキャラ界で大いに奮闘してくれたまえ。
ぬいぐるみの売り上げなんかもそうでしょうけど、人生も山あり谷あり、「乱気流」のようなアクシデントに襲われることもあるし、飛行機みたいなもんですな。
どなたでもそうだと思いますが、上がるのはいいですけど落ちるのはちょっとねぇ、今回は「レピピアルマリオ」というブランドとタイアップしたような内容でしたね、好きですトロント!
*掲載写真は、トロントの自宅ソファーの「守り神」、「レピ丸」でございます。そのトボけた表情が堪りません。「インスタグラム」の画像などで、会議室の椅子に座った「レピ丸」などがアップされているのですが、思わずニヤニヤしてしまいます。何もここまで「レピ丸」を推さなくても、という気もしますが好きなものはしょうがない。皆さま、大変お騒がせ致しました。


